取り組みの背景
寄附市民参画制度では、市民から提案のあった事業を市民目線で審査して、採択された事業を掲げて寄附を募集し、その寄附金を活用しています。本事業は、保育士不足を解消するために提案を受け事業化されたものです。
保育現場では、発達状況やアレルギー等の体調のほか行動に配慮が必要な園児への対応のため、普段より多くの人の手が求められています。また、共働き世帯の増加で保育の需要は年々高まっていますが、全国的に保育士が足らない状況が続いており、現場では慢性的な人手不足が課題となっています。このままでは、子どもたち一人ひとりに十分な保育を届けることが難しくなり、地域の子育て環境にも影響が出かねません。保育士を増やすためには、給与や待遇の改善はもちろん、就職時の不安や負担を和らげ、安心して第一歩を踏み出せる支援が必要となっています。
取り組みの成果・反響
就職支援事業を開始してから、保育士募集枠は順調に埋まりました。新卒者だけでなく、結婚や出産などで一度現場を離れていた潜在保育士からの応募も増加しており、民間保育園等の保育士確保が順調に進んでいます。その結果、必要な人員を安定して配置できるようになったことで、保育士が園児と触れ合う時間も増え、現場の保育環境も改善し、余裕のある保育ができるようになりました。園児の受け入れ態勢が整ったことで、地域の子育て支援の充実につながっています。
未来への想い・伝えたいこと
子どもたちの健やかな成長を支えるためには、安心できる保育環境と、そこで働く保育士の存在が不可欠です。そのためには、保育士を目指す人が安心して第一歩を踏み出し、長く働き続けられる環境を整えることが重要です。支援金制度の充実や働きやすさの改善は、大切な取り組みの一つと考えています。将来「保育士になりたい!」と憧れる地域を目指して地域全体で保育士を応援して、未来を担う子どもたちが心豊かに成長してもらいたいと願っています。