取り組みの背景
日出町では、地域の食文化を次世代に伝え、子どもたちの健康的な成長を促すことが課題でした。地産地消の取り組みは進めているものの、子どもたちが地元の食材や生産者と直接触れ合う機会が少なく、食べ物への関心や感謝の気持ちを育むことが十分ではありませんでした。また、給食費が限られる中で、栄養価が高く物語性のある食材を継続的に提供することは、財政的な負担も大きくなっていました。そこで、ふるさと納税寄付金を活用することで、これらの課題を解決し、子どもたちの食育をより一層充実させることを目指しました。
取り組みの成果・反響
ふるさと納税を活用したことで、町内で栽培が始まったばかりのブランド食材「白雪姫」(白いトウモロコシ)や「マイクログリーンズ」といった、普段の給食では使用が難しい特別な食材を子どもたちに提供することができました。生産者の方々が直接学校を訪れ、食材の魅力や栽培の苦労を語ってくれたことで、子どもたちは食べ物に対する関心を深め、残食率の低下にもつながりました。保護者からは「給食がきっかけで家族の会話が増えた」という声が寄せられ、地域全体で食育への意識が高まるという良い反響が生まれています。
未来への想い・伝えたいこと
私たちの取り組みは、単に栄養のある食事を提供することに留まりません。給食という日常的な機会を通じて、子どもたちが地域の豊かな食文化に触れ、生産者の方々の想いを感じることで、食べ物を大切にする心や感謝の気持ちを育むことを目指しています。未来を担う子どもたちが、ふるさとへの愛着を育み、食を通じて心身ともに健やかに成長していくことを願っています。これからも、ふるさと納税という仕組みを活用し、地域と学校が一体となって、子どもたちの「食の未来」を創造していきたいと考えています。