取り組みの背景
本市では年々人口が減少しており、高齢化率は日本全体の25年先をいく課題先進地です。今後も人口減少が進むことで、あらゆる住民サービスの縮小、税収減による行政サービス水準の低下等、様々な影響が懸念されます。これらの課題に対応するためには、人口減少は前提としつつも、「人と人」「人と自然」「人と歴史・文化」のつながりを次世代につないでいくために、前例にとらわれない新しい発想で変えるべきものを変えていく”まちづくりの担い手”の育成が必要であると考えました。
本市では、地域課題解決にチャレンジする「人材の育成・確保」に取り組んでおり、チャレンジ推進条例を制定し、日本一チャレンジにやさしいまちとして市全体で子ども・若者・大人・企業のチャレンジを応援し、その学びと成長を後押しするために、プロジェクト伴走によるサポートに加え、資金面でも支援することで、より多くのプロジェクトが生まれるようになりました。
取り組みの成果・反響
当初は応援者や認知の広がりに苦戦しましたが、ジュニア(中高生)では、ふるさとの出雲神楽を広めるプロジェクトに取り組み、高校卒業後も地元社中と連携し自主公演に取組んだり、スペチャレOB・OGとして後輩をサポートする若者たちが生まれています。また、ユース(大学生)では、プロジェクトをきっかけに市内企業へ就職、スペチャレの取組を仕事でも継続する事例などが生まれています。さらにホープ(若者)では、耕作放棄地を活用した綿花栽培・販売や、獣害となる猪の加工場整備による販路や交流が創出されるなど、チャレンジの連鎖が生まれながら共感者の輪も年々広がりをみせています。
未来への想い・伝えたいこと
今だけ、自分だけでなく、「人と人」「人と自然」「人と歴史・文化」のつながりを次世代につないでいくことが、みんなが幸せで持続可能な地域を作っていきます。スペチャレの取組は次世代のまちづくりを担う人材を育てていくことを目的にしており、スペチャレ経験者がプロジェクトの期間を終えても関わり続けることで、次の世代を育てていくことにもつながります。また、前例にとらわれない新しい発想で、先人から受け継いできた大切なつながりは変わらずに、変えるべきものを変えていくことで、自然や歴史・文化を時代に合った形で次の世代へつないでいく未来を目指しています。