取り組みの背景
出産後の体調がすぐれない時期に家事と育児を行うことは、お父さん・お母さんにとっても大変なことです。また、出産直後は睡眠不足や疲労、育児への不安などにより、心と体への負担がとても大きくなります。
仕事に家事、育児に目まぐるしい毎日に、少しでも何か力になりたいという思いから誕生したのが「横手市産後ファミリー応援事業」です。
この事業では、出産後の家庭における家事の負担の軽減や育児の支援を目的に、家事や育児を援助する「産後ヘルパー」を無償で派遣しています。出生後2歳未満の乳幼児と同居、養育している世帯を対象としており、事業の利用も1、2回のサポートではなく、継続して長く力になりたいとの思いから1回につき60分、年に最大48回まで利用することができます。
取り組みの成果・反響
この事業は令和5年度から開始し、令和5年度の利用申請数は35件、令和6年度の利用申請数は53件、と利用いただく方が増え続けています。利用者の方からは「ヘルパーとお話ができて、精神的に楽になった」「余裕も持てて、子どもとの時間を大事にできるようになった」「体を休めることができた」と好評いただいております。
令和6年度までは出生後1歳未満の乳幼児と同居、養育している世帯が対象でしたが、皆様の声を受け、令和7年度からは出生後、2歳未満の乳幼児と同居、養育している世帯へと対象を拡大しています。
また、利用手続きは市役所窓口や郵送だけでなく、産後はちょっとした外出でさえ大変な時期だからこそ、少ない負担で手続きできるようにマイナポータル(ぴったりサービス)からも申請することができます。たくさんの方から嬉しい声をいただくサービスであるからこそ、より良いサービスを提供し続けたいと強く思います。
未来への想い・伝えたいこと
当市は、「こどもが 親が 地域で育つ 笑顔あふれるまち」をスローガンに、地域全体でこどもの育ちと子育てを応援する環境づくりに力を入れています。
近年、核家族化や共働き世帯の増加により、子育てを「自分たちだけで頑張らなければ」と孤立を感じる方も少なくありません。この「産後ファミリー応援事業」を通じて、ご家庭に家事援助を提供することで、親御さんが心身を休め、安心して育児に向き合えるようこれからもサポートしたいと考えています。
なお、この事業は単なるサービス提供に留まらず、地域全体で子育て世帯を包み込むというメッセージもあります。今後、より多くの子育て世帯にサービスを届けられるよう、ヘルパーの体制強化と質の向上を図ります。さらに子育て世代や地域の皆さまの声も反映させながら、誰もが子育ての楽しさを実感できる地域となるよう支援体制を整えてまいります。