取り組みの背景
平成29年3月に町の旧庁舎施設をリノベーションして完成し、図書館のイメージを超え、可能性を追求した図書館・歴史資料館「ふくちのち」。「ふくちの知と地が交わる場所」をコンセプトに、訪れる人の生活の一部として、人生に寄り添うことを開館当初から目指しています。
ここを訪れるたびに、新たな出会いや発見がある―。そんなワクワクする身近な空間をカタチにし、館内はWi-Fi利用可で、フタ付き飲料の持ち込みはOK。ついのんびりしたくなる居心地の良い空間が広がり、多世代が集まるまちの交流拠点として運営に取り組んでいます。
取り組みの成果・反響
従来の図書館のように本を借りて読むだけでなく、3Dプリンターなどの最先端工作機器を体験できる「ものづくりラボ」やベーカリーカフェ「としょパン」、小さなお子様も安心の「こどもひろば」、上映会も楽しめる「サイレントルーム」、福智の風土を体感する「クッキングラボ」など、ワクワクするような機能を多く備えています。
子どもの感受性や知的好奇心を育むための読書を通じた育児や教育に活用されているほか、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるイベントも随時開催しており、町内のみならず町外からも多くのかたが訪れています。
また、国指定の伝統的工芸品「上野焼(あがのやき)」や史跡「城山横穴群」、足利尊氏ゆかりの「興国寺」や近代における「筑豊炭田関連遺産」など、まちの歴史や風土を知ることができる歴史資料館として、豊かな文化の継承と、郷土に対する誇りの醸成にも寄与しています。
未来への想い・伝えたいこと
「ふくちのち」は、地域の多様な人々が気軽に集い、交流するための拠点として、地域の活性化に貢献しています。世代や背景を超えた豊かな交流が生まれ、住民同士が互いに学び合い、支え合うことで、地域文化が深まり、活気が広がります。この交流が持続可能なまちづくりにつながり、町の未来を形作る重要な基盤となっています。
また、地域の歴史や風土を尊重しながら、知識や想像力、人々のつながりを活かす場所でもあり、ここで生まれる「知」と「地」が交わることで、新たな「智」が創造され、福智ならではの魅力が再発見されます。
こうした取り組みを通じて、地域の誇りやアイデンティティが育まれ、次世代へと受け継がれる価値を創出する拠点となることを目指しています。