取り組みの背景
宇治田原町は、子どもたちの数は1学年60人ほどの小さな町です。しかし、この小ささこそが大きな強みと捉えています。子ども一人ひとりに手厚く関わることができる環境を活かし、未来を担う子どもたちの育成に全力を注いでいます。町では、「まちや地域の未来を大きく変える鍵は、子どもたちへの投資に他ならない」と考え、ふるさと納税の使い道を「未来を担う子どもたちのため」に限定し、確かな成果を生み出す取り組みを進めています。特色ある施策として、「未来挑戦隊チャレンジャー育成PROJECT」(ミラチャレ)」を実施しています。ミラチャレでは、子どもたちが大人になった時に、「まちや地域の大人たちのおかげで成長した自分がある」と誇りに思えるような取り組みを積極的に行うことで、子どもたちの可能性を広げ、個性を伸ばし、自ら挑戦し続ける心や、シビックプライド(地域への愛着・誇り)の醸成を図っています。
取り組みの成果・反響
ミラチャレでは、「保育所体づくりデ茶レンジャー育成」「先端プログラミング教育推進」「中学校の本格商品開発!ふるさと応援キャリア教育」「仕事のリアルに触れ将来を考える!JAL「空育」授業」などこれまで50以上の取り組みを実施しています。その中でも、保育所でサーキット運動を開始した結果、小学1年生で成功率2割の逆上がりを、なんと年長児全員がマスターしました!子どもたちは毎朝、10分雲梯や鉄棒、平均台を様々な動きと遊びを組み合わせて楽しみながら周回。やる気アップの声掛けなど子どもに応じた愛情溢れる保育士のサポートを受けて、どんどん自らが挑戦していった結果です。保育所の先生は「子どもたちが意欲的に物事に取り組み、自己肯定感の高まりを実感できたと。そうした子どもたちの気持ちの変化こそ、もっとも大きな変化だと思っています」と話しています。
未来への想い・伝えたいこと
宇治田原町には海も牧場もない。「あれもこれもない」から「ここにしかない」の視点を持ち、ふるさと納税を通じて、地域の魅力を見える化することで、まちを誇りに。さらに、ふるさと納税の使い道を、「未来を担う子どもたちのため」に限定し、子ども達が大人になったとき感謝してもらえるよう取り組みをすることで、まちに愛着を。これらでシビックプライドの醸成を図っていきます。シビックプライドなしに、まちの生き残り・地域創生はあり得ないと考えています。子どもたちが地域に対して誇りを持つことで、主体的にまちづくりを担ってくれる活躍人口、さらには宇治田原町に積極的に関わってくれる関係人口が増えていくことを願っています。今後も様々なミラチャレを展開し、子どもたちが地域に対して誇りと関心を持ち続けることで、まちは自立と持続可能性へと歩みを進めることができると確信しています。