取り組みの背景
網走市において、人口減少や自家用車の普及に伴い、バスの利用者数は30年間で約5分の1にまで減少しています。また、朝と夕方は通勤通学で一定の利用がありますが、日中の利用は少ない状況です。現状では、定時定路線バスが運行されていますが、便数が少ないことに加え、バス停までの距離が遠いとの指摘がありました。これらの課題について、日中の時間帯は小型バスで間に合うこと、利用者の要望に応じたバスの配車は可能かとの検討を経て、オンデマンド型の予約制バス【どこバス】の運行試験を令和2年度〜4年度に実施しました。
取り組みの成果・反響
令和5年度から【どこバス】の本格運行を開始しました。利用時間は9時〜16時となっており、バス停について、既存の84ヵ所に加え、【どこバス】専用の停留所を加えた計298ヵ所で乗降可能となっています。運賃は1回500円または700円となっており、運行エリアは路線バスの市内線のほぼ全域及び呼人地区となっています。運行台数は5台となっており、令和6年度は延べ約63,000人の利用がありました。また、免許を持たない市民の方から、交通の便が良くなったとのご意見を頂いています。
未来への想い・伝えたいこと
現在の運行エリアについて、より利便性を高めるような展開ができないか検討を行っているところです。また、運行時間帯について、利用者のニーズを踏まえ、拡大の可能性について検討を行っています。なお、現在の料金体系について、適切か否かについて評価等を行っているほか、観光繁忙期における観光利用者の【どこバス】利用増に伴う市民利用者への影響が生じていることから、対応策を検討しております。今後、地域の市民の足として【どこバス】をご利用頂けるよう、必要な施策を推進してまいります。