取り組みの背景
近年、全国各地で発生している風水害や地震などによる自然災害は被害の規模が増大しており、国や県、市町村における災害対策は重要な課題となっています。また、本市は人口の100倍を超える観光客・参拝客が訪れる国際観光都市であり、災害発生時には観光客・参拝客の生命身体財産も守る必要があります。また、歴史的建造物や文化財を有する地域では、防災対策がその保護にも直結します。大規模災害が発生した際には市民や自治会、民間企業や来訪者などが的確な対応をとることができるよう実践に即した訓練の実施や自衛隊、消防、警察などの関係機関との連携が重要であると考えていました。さらには、令和6年度には、猛暑日連続40日、通算62日といずれも国内の歴代最多記録を更新し、日本一の猛暑のまちとなりました。このような災害級の暑さからも市民や観光客参拝客の生命を守るため、猛暑対策も併せて進めていくことが必要であると認識していました。
取り組みの成果・反響
全国各地で発生した自然災害などの教訓から大規模地震や災害発生における「日頃からの備え」や「自助・共助」の重要性を再確認するための訓練を実施し、市民の防災意識の醸成を図ることができました。また、乳幼児や高齢者など様々な方のニーズに対応できる防災備蓄機能の強化を行っています。これらの取組みを継続し、市民の防災力が向上することで、災害発生時に可能な限り被害を軽減するとともに、防災備蓄品や資機材の管理の効率化などを図ることができます。加えて、日本一の猛暑のまちとして他自治体に先駆けていち早く市内公共施設を指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)に指定し、暑さをしのぐ一時的な避難場所として、通常営業時に利用できるよう開放することにより、熱中症リスクの低減につなげる取り組みも積極的に実施しています。このように、自然災害や気候変動への対策強化を行うことで総合的な防災力の向上に取り組むことができています。
未来への想い・伝えたいこと
これからも自衛隊、警察、消防などの関係機関と協力連携を図り、より実践に即した訓練の実施や災害備蓄品の計画的な購入など自然災害に対する取り組みの強化を行っていきます。加えて、最近横行する闇バイト対策をはじめとした防犯力向上にも取り組み、犯罪の抑止力強化も図っていきます。さらには、日本一の猛暑のまちとしてクーリングシェルターの増設やエアコン購入費用の助成など熱中症対策の取り組みも強化し、猛暑対策先進都市を目指していきます。また、日本一の猛暑のまちを好機と捉え観光資源として情報発信するとともに、猛暑でも楽しめる新スイーツや「涼」をテーマにしたイベントなどを開催し、楽しみながら暑さに負けない観光施策展開へと繋げていきます。
市民や観光客参拝客などの生命財産を守るための体制の整備、訓練及び情報発信などをさらに徹底強化し、安心・安全のまちづくりを進めていきます。