取り組みの背景
北海道別海町は、食糧自給率に貢献する屈指の生産地です。
しかしながら、秋サケの不漁、飼料の高騰など、人口減少や国際情勢の変化により、生産基盤が大きく揺らいでいます。自治体経営は、基金の底が見え、多くの事業の継続が困難となったとき、ふるさと納税制度のおかげで、生産地としての国内的役割を維持する光明が見えました。
制度の発展のため時間を割く、関係者の皆様に感謝をし、制度の主語の両輪の一つを担う「自治体」の一員として、使い道日本一を目指しています。使い道の情報を納税者とキャッチボールし、使い道によって、都市と地方の往来を促進したい。
混とんとする日本の空気、息苦しさにあふれるいま、デジタルの力で日本の東端からポジティブな空気を全国に放ち続ける、そんな町をPRすることから始めたい。そのために私たちは、高齢者を取り残さないデジタル地域通貨を活用したポジティブアクションによる地域再生に取り組みます。
取り組みの成果・反響
人生100年時代とデジタル時代、これらの時代にマッチした、高齢者を取り残さないデジタル政策として、独自に開発したアプリケーションソフトにより、人と心のつながり、ふるさと納税寄附者や、町民同士の感謝のキャッチボールからまずは普及を目指しています。
本年9月に、ウォーキングポイントを付与する「オトモノTT(てくてく)ポイント」の付与、今年誕生したプロ野球独立リーグの最終戦においては「オトモノBB(ベースボール)ポイント)を、さらに、10月からは、若者の定着を目指す「オトモノYY(ワイワイ)ポイント」のサービスを開始。1カ月余りで2,300ダウンロードを突破しました。
高齢者への説明会、説明窓口は、地域おこし協力隊が担当し、移住人材が活躍。まちを歩き健康増進に取り組む町民が増え続け、コロナ禍を乗り越え、いまなお物価高騰に苦しむ飲食店の経営不安を解消すべく、まちを挙げて全力で取り組んでいます。
未来への想い・伝えたいこと
今後は、子育て世帯向けへの「すくすくポイント」、超高齢世代向けの「ぴんぴんポイント」など、新たなサービスを提供し、観光客へのサービス開始を視野に入れています。
「マネー」ではなく「ハート」が大量に流通する地域通貨へと成長するよう、ふるさと納税制度、寄附者の皆様への感謝を忘れない啓蒙に取り組みます。
人口1人当たり、最も「ハート」が流通するような、ポジティブな言葉にあふれたポジティブタウンを目指します。子どもからお年寄りが安心して暮らせる、住み続けたい、移住したい、往来したい町を目指します。施策や政策の使い道の範囲を超えて、自治体そのものが評価され、応援される未来に向けて、地域おこし協力隊など63名の移住人財の力を借りながら、今後も地域の再生に向けて全力で取り組みます。